ハウスキーピング
- 以前、施設内でノロウイルス感染症が発生したことから、以来トイレ、ベッド周辺、ドアノブなどに毎日70%アルコールを噴霧していますが、コスト面での問題が生じていることから、以下の点について教えてください。
@ 環境管理に使用する薬剤として、アルコールは適切か
A アルコールに変わる薬剤としてはどんなものがよいか
B 毎日噴霧しているが、毎日消毒する必要性についてはどうか
- 噴霧は消毒薬が点状に散布されますので、消毒薬を満遍なく広げる為には噴霧した後に拭きのばす必要があります。
噴霧作業中の人体への毒性も考慮する必要があることから、消毒薬の噴霧は適切ではありませんし、アルコールは吸入毒性がありますので、広範囲に消毒が必要な環境消毒には不向きです。
ノロウイルスはアルコールが効きにくいため、有効で安価な次亜塩素酸ナトリウムが環境の消毒には適しています。しかし、次亜塩素酸ナトリウムは金属の腐食や脱色を生じますので、使用される環境の材質や消毒薬の接触時間等を考慮する必要があります。
汚染した時は直ちに汚染物質を除去し消毒して、汚染の拡散防止に努めることが大切です。日常清掃は毎日実施します。対象となる微生物を考慮した消毒の回数については、接触頻度や汚染頻度などの状況によって決定していきます。