器具・器材・リネン類の洗浄・消毒・滅菌
- 当施設では職員のユニホームは各自が自宅でクリーニングすることになっていますが、ノロウイルスなどの感染症発生時には、施設がクリーニング業者に委託してくれます。
ある研修で、ユニホームを自宅の洗濯機でクリーニングすることについて質問したところ、「流水で洗っているので可」との回答でした。
感染対策上、ユニホームを自宅に持ち帰っても問題はないでしょうか。なお一度ご指導をおねがいいたします。
- 職員のユニホームのクリーニングについてですが、「医療現場における隔離予防策のためのCDCガイドライン,2007」において、職員のユニホームについて以下のように 述べています。
・施設は、個人防護具として使用された衣類や、血液・感染性物質にて
肉眼的に汚れたユニホームを洗濯することが求められている。
・医療従事者のユニホームを自宅で洗濯することの安全性を決定する
データはほとんどないが、1件の公開された研究では感染率の増加
はないことが確認されている。
・他の研究は、自宅または病院でゴシゴシ洗濯された物から病原体は
検出されなかった。
・自宅では、伝播しやすい感染性微生物を持っている患者の織物や洗
濯物を、特別に洗濯したり別に洗濯したりする必要はない。温水と洗剤
で洗ってもよい。
職員のユニホームを介しての感染の危険性は極めて少ないため、一般的な衛生的処理、つまり洗濯と、乾燥で十分であると言われおり、施設では、職員のユニホームは自宅で洗濯していることが多いようです。しかし、各施設において洗濯の処理については、施設の方針を決めておくことが必要であろうと考えます。
そしてもし、ユニホームの消毒が必要な場合の方法も明確に示す必要があります。
最も適した方法は温水による洗濯です。日本においてはリネンの熱水消毒の基本条件として80℃10分が勧告されています。しかし、自宅では、熱水による洗濯ができませんので、次亜塩素酸ナトリウムにより対応します。洗濯のすすぎ段階で, 0.01〜0.02%の次亜塩素酸ナトリウム液に5分間浸漬を行えば, 洗濯機内も同時に消毒できます。