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感染対策Q&A

器具・器材・リネン類の洗浄・消毒・滅菌

Q
当院手術室では器械台卓子を使用する直前にアルコール清拭をしていますが、ある学会に参加した際に「以前は有効とされてることもあったがそれには意味がない」と公演されてました。当院でエビデンスを求められていますが文章化されたものはみつからず、探しています。卓子は使用後に除菌用ワイプで清拭しています。
質問者様の医療機関では、手術器械台の管理は使用後除菌用ワイプ、使用直前アルコールでの清拭消毒をしていると把握いたしました。

使用直後の手術器械台は汚染された手袋や手術器械の接触、ドレープの破損などにより、血液・体液汚染の可能性が考えられます。そのため血中ウイルスをはじめとする病原体の失活を目的とし、中水準レベル以上の消毒が求められます。具体的な方法は、滅菌、熱水消毒、清拭消毒(70%消毒用エタノール、加速化過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウムなど)が挙げられます。

また、手術医療の実践ガイドライン(2013)においては、「手術器械および器材消毒はスポルディングの分類に準じて対応する」とされています。
手術器械台は使用時、耐水性に優れた滅菌サージカルドレープで覆うため、清潔野に直接接触しないことから、スポルティング分類によるとノンクリティカルに該当すると考えます。ノンクリティカル器材は中水準または低水準消毒あるいは洗浄でも対応は可能であるとされています。

その他、消毒後の手術器械台が、次回使用までに医療スタッフの手を介した汚染や埃が付着している可能性がある場合は、使用直前の汚染除去は意味があると考えます。

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