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感染対策Q&A

疥癬・白癬 他皮膚科領域の感染対策

Q
 疥癬患者が治ったかと思うと違う患者に発生し、病棟として中々終息しない状況が続いているの時の対応について教えてください。
(1)病棟における集団発生が終息しない場合には、まず病棟内に感染力が強い角化型疥癬(旧名称:ノルウェー疥癬)患者が存在する可能性を疑ってください。入院患者の中に全身特に手足に紅斑・落屑(皮膚が全体に赤く、肌がガサガサしている)が目立つ方はいらっしゃいませんでしょうか?なお角化型疥癬の方は必ず掻痒を訴えるとは限りません。もし、角化型疥癬患者が発見された場合には、直ちに個室隔離して、治療を行う必要があります。
(2)次に集団発生が終息しない場合には、スタッフも含めて患者さんの拡がり(空間的分布)と患者発生の時間の推移(時間的分布)を経時的に図示して把握する必要があります。空間的分布を把握することにより、感染源の究明に繋がるケースも数多くありますし、時間的分布を把握することにより、感染が終息に向かっているかどうかがわかります。なお疥癬には、感染してから発症するまでに1〜2ヶ月以上の潜伏期がありますので病棟内で患者さんが散発性に発生することはよくあります。
(3)疥癬についての基礎知識は日本皮膚科学会のホームページの「皮膚科Q&A」の中の「第6回疥癬」及び当協会のホームページに記載されておりますので参考にしてください。
(4)可能であれば、皮膚科専門医に貴院の入院患者及びスタッフの一斉診察を依頼して、空間的分布及び時間的分布を把握していただき、具体的な感染対策及び治療方針を立てていただければ疥癬の早期終息に結びつくかと思います。

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