ハウスキーピング
- 当院では、MRSAや緑膿菌、ESBL産生菌を持っている患者、何も検出されていない患者の病室(ベッド・床頭台・テーブル)の環境整備にオオサキメディカルの「スキットクロス」を使用しています。現在入院中のMRSA患者の体調は、良好でMRSAが拡大しているという状況はありませんが、アルコール消毒が必要でしょうか。同業者の「除菌クロス」も採用していますが、コスト面を考えて、点滴台や処置台、処置車のみに使用している状況です。
- MRSAや緑膿菌など消毒薬に対する抵抗性は高くありません。必ずしもアルコール消毒が必要とは限りません。菌自体は低水準消毒の消毒薬でも消毒効果を望めます.環境整備は、基本的には通常清掃でもあまり問題はありません。除菌クロスはその管理方法や清掃方法によっては消毒効果が望めないことも考えられます.清掃による洗浄効果、物理的除去ができることの方が有効のようです。使い捨てのクロスを使用することは管理方法がシンプルになる利点があります。スキットクロスは両面活性剤による洗浄効果と種々の消毒剤による消毒効果を期待しているようですが、成分量が解りませんのでどの位の消毒効果をねらったものかは解りません。メーカーに問い合わせることも一考と考えます。又現在の方法で耐性菌の拡大がないのでしたら現在の方法が上手くできているとも考えられます。