疥癬・白癬 他皮膚科領域の感染対策
- 普通の疥癬ではなく、角化型疥癬が出た場合の隔離対策について
教えてください。
- Q.A@
Q:皮膚科受診し、角化型疥癬と診断された場合、隔離した時、靴の履き替えは
必要ですか。また、靴カバーは必要ですか。
A:入室時の靴の履き替えは不要です。床に落ちてしばらく時間が経過した疥癬
虫は、たとえ生きていても感染力がないからです。しかし、ベッドの上などに上
がってケアする可能性があれば、靴カバーはしておいた方がよろしいと思いま
す。皮膚から剥がれ落ちたばかりの疥癬虫があまりにも多いからです。
Q.AA
Q:血圧計や体温計は専用としても、隔離解除後は拭くだけでいいのでしょうか。
(マンシェットは、熱湯消毒しています。)
A:隔離解除後は、拭くだけで結構です。既に述べましたように皮膚から剥がれ
落ちた疥癬虫は、感染力を失います。
Q.AB
Q:退室時、殺虫剤(市販のもの)を靴等に噴霧するのは有効でしょうか。
A:噴霧は、すべての場合において効果は期待できません。疥癬虫は機械的に
取り除く清掃が重要です。
Q.AC
Q:予防として、虫よけスプレー(市販のもの)は有効ですか。また、チアントールを
塗布すると聞いたことがありますが、それは有効ですか。
A:虫よけスプレーが疥癬対策に有効であるとのデータはないと思います。チアントール
は治療薬ですが予防効果は確認されていません。
Q.AD
Q:軟膏は混ぜてはいけないと本に書いてありますが、オイラックスとチアントールも
混ぜてはいけないでしょうか。また、どちらを先に塗ったら良いでしょうか。
A:オイラックスのみでよろしいと思います。イベルメクチン内服もご検討ください。
Q.AE
Q:使い捨てガウンは毎回交換とありますが、体位交換時など短時間の接触でも、
ガウンは取り替えたほうが良いのでしょうか。ガウンにかかるコスト面もあるので、
最低限のラインがあったら教えてください。
A:角化型疥癬では、短時間の接触でもガウンを交換した方がよろしいと思います。
通常型の疥癬では、そのような対応は不要です。
Q.AF
Q:寝衣、リネン類は、50℃以上のお湯に10分以上浸しての洗濯でいいですか。
A:そのまま洗濯しても大丈夫です。但し、リネンなどはベッドサイドから洗濯機までの
移動で感染源になりえますので、搬送に注意してください。
Q.AG
Q:部屋の掃除は、掃除機使用なら紙パックは、毎日交換ですか。掃除機使用時の
注意事項があったら教えてください。
A:清掃については、鱗屑を含んだ埃を十分に除く事が大切であり、掃除機の使用は
適切ではありません。鱗屑を飛散させるからです。現在は使い捨ての良いものが
出ておりますので、湿性紙モップや集塵紙モップを使用して念入りに掃除してください。
Q.AH
Q:退室後、マットレスは天日干しのみですが、他の方法はありますか。袋に一週間
入れて卵をふ化させると聞きましたが、その場合はビニール袋でいいのでしょうか。
A:退室後は、マットレスの表面に十分に掃除機をあてればよろしいと思います。
Q.AI
Q:退室後、部屋の使用は2週間空けるといいが、それが無理ならバルサンでもいいですか。
専用のスミスリンパウダーの他に使用する殺虫剤があれば商品名を教えてください。
A:バルサンなどでの部屋の処置は、特にありません。退室後は、十分な掃除を
していただければ結構です。特に、ベッド及び周囲への対応が必要です。
床に落ちた疥癬虫は、感染力を失います。感染予防が目的ですので、
十分な清掃で結構です。
Q.AJ
Q:退室後のマットレス、市販の畳などに刺すタイプの殺虫剤を使用するのは
有効ですか。
A:殺虫剤の処置は不要です。
Q.AK
Q:患者様が亡くなった場合、疥癬はどうなるのでしょうか。また、家族への指導は
どのようにしたらいいですか。
A:疥癬の治療がほとんどされていないご遺体に触れる時には、ガウンテクニックが
必要になります。家族には発疹などが見られた場合は、皮膚科受診をするように
指導してください。
Q.AL
Q:角化型疥癬が出た場合、同室者や職員は予防処置をするとありますが、
具体的にはどの範囲の職員に、どのような処置を何日間するのでしょうか。
A:これについては、意見が様々です。接触した職員には、10日間のオイラッ
クス塗布、4日間の塗布、2回のみの塗布などです。日本の専門家でも意
見が全く分かれていますので回答が困難ですが、10日を目途にして毎日
塗布の努力をすればよいのではないかと思います。可能であればストロ
メクトール1回4錠(体重60Kgの場合)内服もご検討ください。
Q.AM
Q:感染した職員は、長袖ガウンと手袋使用で業務可能と聞きました。
では、治療する場合と予防的処置では内容は異なりますか。
A:いずれの場合も治療ないし葉予防的処置を講じていれば就労可能です。