B型肝炎・C型肝炎
- B型肝炎ワクチン接種しても、抗体価が上がらない職員の対応について教えてください。
- HBVワクチンに対する低反応時の対処について説明します。
基本的な投与法(3回投与; 2回目を1ヶ月後、3回目を3−6ヶ月後に投与)の後に
(約1ヶ月目に)抗体価を測定し、10 IU/ml以上か、PHA法で陰性に比して23−4以上
(例えば、正常値が40倍未満であれば320倍以上)であれば十分な抗体が出来て
いると考えられます。これを下回るようであれば low responderとして対処することに
なります。具体的には、4回目、5回目と追加免疫を行うと抗体価が上昇することが
あります。すなわち、通常の3回投与後に測定した抗体の力価が十分でない場合には、
その後 1ヶ月目(4回目)に追加免疫を行うと 15−20%の人が(4,5,6回と)3回追加免疫
すると30−50%の人が適切な抗体を産生するようになります。あるいは、同じ量の
ワクチンではなく、2倍量として追加しても抗体の値が上昇することが期待できます。
また、追加の際(4回目)、当初に投与されたものとは別の製剤に変更して追加免疫
すると効果的との報告もあります。こうした操作でもまったくの無反応の場合には、
本人に十分説明して、血液が触れそうな場合の手袋装着などを教育してください。
実際に事故が起こったときに HBIGで対処することになります。