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  • MRSA、緑膿菌、梅毒等の保菌者に対する入浴時の注意点について

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感染対策Q&A

MRSA・緑膿菌

Q
ホームの中にMRSA、緑膿菌、梅毒の方(症状等は、以下のとおり)がいます。
その方が入浴した後の湯を、一人ずつ交換し、その度に浴槽を洗う必要がある
のか教えてください。
  MRSA:痰から菌がでた。発熱などの症状はなし。最近、痰が殆どでなくなった。
       唾液からMRSAは出なかった。
  緑 膿 菌:バルン留置によりペニスの先端から膿が出ていて、そこから菌が出た。
        他の症状はなし。(前立腺肥大により抜去できません。)
         ・1名は胃ろう部より菌の検出。
         ・1名は痰から菌検出。
  梅  毒:入所時の健診でプラス、ガラス板法定性(+)、TPHA定性(+)、
        感染症状なし。くわしい検査が必要でしょうか。
MRSA:MRSA保菌者の入浴については、浴槽から接触感染する可能性は少ないが
     否定しえないとされています。このため、急性期型病院では最後に入浴して
     いただくこともありますが、特別養護老人ホームで入浴によってMRSAが
     広まった事例はないようですので、特に対策は不要、非保菌者と同様に
     入浴していただいて良いと思われます。
緑 膿 菌:緑膿菌は水まわりで増殖する菌なので、例え特別養護老人ホームでも、
      保菌者には最後に入浴していただき、その後は通常の洗浄をして可能な
      限り乾燥させてください。緑膿菌は、浴室の常在菌ですから存在するのは
      当然ですが、菌量を抑えるべきです。
梅  毒:針刺し事故でも梅毒の院内感染事例はないそうです。まして、風呂での
      梅毒感染はさらにあり得ないので入浴についての対策は不要です。
      梅毒ガラス版定性が陽性でも、ガラス版定量検査で抗体価が低ければ
      過去の感染の治癒後の状態です。梅毒には、ペニシリン、マクロライド、
      セフェムなど多くの抗生物質が有効なので、ガラス版陽性の高齢者の
      殆どは過去の感染の治癒後状態と推察されます。

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