結核
- 結核時、検査で胃液採取をする時(痰が採れない場合)には、採取時に
注意することがありますか。また、滅菌されたものを使用し、採取したほう
がいいのでしょうか。
- (a)
胃液の採取用には、10Fくらいの細いものを使用して、鼻腔から挿入し、
採取しています。挿入経路を考慮すれば、必ずしも滅菌のチューブを使用
することはありません。
しかし、蛍光法で塗抹検査を行なう場合に、ゴミが判定の障害になった
り、培養時の雑菌混入を避ける意味からもディスポの滅菌済みチューブを
使用すべきです。
(b)
痰で確認したガフキ−5号と胃液のガフキ−5号では、同じ5号でも意味
が異なります。痰のガフキ−号数は、そのまま咳により周囲に撒き散らす
であろう菌の飛散量を測る目安になります。一方、胃液のガフキ−号数は、
採取した胃液を遠心分離して、濃縮した状態で評価するため、同じ「ガフ
キ−5号」でも痰と同じには評価できません。ですから、痰の5号の方が感
染率は高いと考えるべきなのです。