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感染対策Q&A

器具・器材・リネン類の洗浄・消毒・滅菌

Q
鼻腔・気切部に使用した吸引チューブの取り扱いについて、毎回、新しい
チューブに交換することはわかりますが、当院では滅菌済みのチューブを
1日1回交換しているため、日々の処置時は消毒液に浸けて対応していま
す。(現在、使用後のチューブを酒精綿で拭き、水を通してから0.5%グルコン
酸クロルヘキシジンエタノール液に浸けています。)以前から、酒精綿で拭
き乾燥させて対応することも案として出されてきましたが、根拠となる資料
等がなく現在に至っています。9/24「感染対策支援セミナー(平成17年度)」
での先生のお話の中で、チューブの消毒においてやってはいけないことと
して、消毒液に浸けっぱなし(蛋白凝固を起こし失活する)であり、できたら
酒精綿で拭き乾燥させた方が良いと言われました。
そこで、質問ですが、もし酒精綿で拭き乾燥させる方法でやるならば、

  @使用後のチューブを酒精綿で拭き水を通す。
  A酒精綿でチューブを拭く。
  B何かしらの容器に入れ乾燥。

なのか。又は、

  @使用後のチューブを酒精綿で拭き、水を通す。
  Aアルコールを吸わせる。
  B何かしらの容器にいれ乾燥。

どちらの手順がよろしいでしょうか。水は、「滅菌水」、「精製水」、「水道水」
のどれがよろしいでしょうか。
 また、乾燥後のチューブを使うとき、拭いてから吸引するのであれば、何を
使って拭くのでしょうか。
 また、鼻腔と気切から吸引している患者さんの場合、鼻腔と気切で使用
するチューブは
専用で2本使用し、滅菌水を吸わせて酒精綿で拭き、0.5%グルコン酸クロル
ヘキシジンエタノール液に浸しておりますが、鼻腔と気切と同一のチューブ
で吸引してもよろしいでしょうか。
基本的には、チューブは毎回使い捨てがよろしいですが、それが困難な場合、
および在宅ケアの場合には、

  @使用後のチューブを酒精綿で拭き、水を通す。
  Aアルコールを吸わせる。
  B何かしらの容器に入れ乾燥

の方法がよろしいと思います。
  「Aアルコールを吸わせる」のは、アルコールによる消毒効果もあるのです
が、アルコールによる乾燥効果が重要だからです。従って、アルコールで仕上
げをすることになりますので、水は水道水でも結構です。アルコール仕上げを
しない場合には、絶対に滅菌水が必要ですが、アルコールが最後であれば水
道水でも構いません。
 0.5%グルコン酸クロルヘキシジンエタノール液ですが、クロルヘキシジンは比
較的蛋白汚染には強いのですが、使用中に薄まるとか、アルコールが蒸発す
るとかと言うことで、1日中の品質が保証できません。そのため、液に浸けるこ
とは避けて、乾燥状態を維持することがよろしいと思います。何人分もの、0.5%
グルコン酸クロルヘキシジンエタノール液を365日、毎日確実に維持することは、
ほとんど不可能と思われます。
 また、鼻腔と気切と同一のチューブで吸引することは、決して行ってはなりま
せん。理由は、鼻腔と気切部位では細菌が異なるからです。日常、私たちの鼻
腔や口腔に常在している細菌は、気道をつたって下におりてくるのですが、その
ほとんどは気道の繊毛によって上に押し上げられてしまいます。しかし、挿管し
ている患者では、病原体が一気に下気道に到達するので問題があるのです。
ご質問は、鼻腔に使用したチューブが気管切開部位の吸引に利用できるかと
いうことですが、このような処置をすると鼻腔の病原体がチューブを介して気管
切開部に移動しています。そのような場合は、医療行為自身が感染を引き起こ
すことになるので、是非とも避けていただきたいと思います。

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