尿路感染対策
- 尿道留置カテーテルの使用は、高齢で寝たきりの患者様が多く、一度抜去
を試みても尿閉をおこすため留置を余儀なくされている現況です。事象管理と
すると言う事ですが、「感染兆候、カテーテルの閉塞、排尿バックの汚染」の
事柄で異常がなければ長期間(4ヶ月以上)の使用でも可能でしょうか。今まで
1ヶ月での定期交換を行っていたので、どうしても期間について気になってしま
います。
- 尿道留置カテーテルは挿入期間により、短期(1〜7日)、中期(7〜30日)、
長期(30日以上)に分けられ、中・長期留置に適したカテーテルの素材は
オールシリコン、親水性コーティング、シルバー親水性コーティングと言わ
れています。
CDCが1981年に発表したカテーテル関連尿路感染予防ガイドラインは、
現在でも通用する完成度が高いガイドラインと評価されています。その一部
に以下のものがあります。
1 閉鎖式ドレナージの場合は新たに感染する毎日の罹患率は10日目
2〜16%、装着後30日程度で完全に感染する。
2 開放式ドレナージの場合は装着後4日で感染する。
3 細菌繁殖の温床になりうるフィブリンは尿道留置カテーテル留置後
1〜3日に出現し、バイオフィルムは留置7日以内には発生する。
事象管理をした上で最長交換期間を設定するのであれば、使用されて
いるカテーテルの素材、ドレナージ方法、陰部の清潔保持をはじめとした
カテーテル管理の方法などによっても交換のタイミングは異なります。
各々の施設の責任において実施することになるでしょう。