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感染対策Q&A

下痢性疾患・感染性腸炎

Q
特別養護老人ホーム内に併設されているデイサービス部門に勤務する看護師です。
 感染対策委員の栄養士から、施設に送られてきた資料の「エタノール製剤」がノロウイルスに効くようなので使用してほしいと言われました。栄養士は、この薬剤は噴霧ができ、食品にも使えるから「使えるものは対策として何でも使いたい。次亜塩素酸ナトリウムと併用したい。」と言っていますが、先のセミナーでアルコールはノロウイルスには効かないと教えられましたし、保健所からも聞いていませんので、販売会社やインターネットの情報のみで試してみたいという栄養士の依頼に疑問を感じています。
 どのように対処したらいいでしょうか。専門機関のアドバイスをいただきたいです。
アルコール製剤の環境消毒への使用についてのご質問ですが、下記の理由によって推奨されません。アルコールは手指消毒のみに限定するのがよろしいと思います。

 @アルコールは広範囲な環境には使用できません。注射薬剤バイアルの
  頭のゴム部分程度ならば、サイズとして有効ですが、広範囲な環境をアル
  コール消毒できません。消毒の当初はアルコールが多少含まれていても、
  後半になると蒸発してしまい、カラ拭きのようになってしまうからです。
  また、引火の問題も考えなければなりません。環境表面は基本的には
  洗浄剤を用いた清掃ですが、ノロウイルスのときには次亜塩素酸ナト
  リウムが用いられています。
 Aスプレーされたアルコールには効果が期待できません。環境表面に
  到達する頃には濃度が保証されないからです。また、手洗いでのアル
  コールの使用のように物理的にすり込むという行為ができないから
  です。
 Bノロウイルスはアルコールに耐えることができます。そのため、ノロウイ
  ルスに対する消毒薬は次亜塩素酸ナトリウムとなります。次亜塩素酸
  ナトリウムは安価であり、広い環境表面に利用できます(しかし、次亜
  塩素酸ナトリウムは手指消毒には用いることができません)。
 Cアルコールは食品などのタンパクや澱粉が多いものには有効性が期待
  できません。これについては次亜塩素酸ナトリウムも同じです。

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