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感染対策Q&A

結核

Q
当院では、結核に曝露されたとき、職員の入職時検診に、これまでツ反
2段階法で検査を実施してきました。しかし、最近QFTによる検査法が
聞かれるようになりました。検査法をQFTに改めた方がよいのでしょうか。
一般的には、現在どのような方向になっているのでしょうか。
QFTを採用するには、どのようにしたらよいのか教えてください。
日本結核病学会予防委員会は平成18年5月に、「クォンティフェロン(R)
TB-2Gの使用指針」を出し、その中には、医療関係者の結核管理職業
上,結核感染の曝露の機会が予想される職場に就職・配属される職員
について現在は二段階ツ反 検査と,患者接触時のツ反検査が勧奨され
てきたが,今後はツ反検査を廃止してQFTを行うべきである。この検査
で陰性の者が,不用意に結核感染に曝露された場合にはQFT検査を行
い,陽性者に化学予防を行う。
二段階ツ反は不正確であり,またブースター現象を免れない。QFTには
それらの問題はない。

と記載されており、原理的にも、二段階ツ反よりはQFTを行うことが望ま
しいといえます。
しかし、QFT検査は、ツ反に比べ検査費用がかかること、検査を自施設
内で行う場合には技術的修練が求められ、外部検査機関に委託する
場合には採血から検査施行までの時間に制限があることや受託検査
機関が限られることなどの問題があり、現行のクォンティフェロン(R)
TB-2Gを職員検診に導入するには、これらを解決することが求められ
ます。こうしたことから、これらの問題をクリアできる一部の医療機関
で健診として行なわれているのが現状です。
近い将来に上市される予定の次世代のQFTになれば、費用がかさむ
問題は残ると思いますが、技術的制約が緩くなったり受託検査機関が
増えることが予想されますので、これが上市されてから健診への導入
を検討される方が一般市中病院として現実的選択かもしれません。

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