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感染対策Q&A

器具・器材・リネン類の洗浄・消毒・滅菌

Q
 吐物・便の付着した衣類は「ワイドハイター」に漬けてから、ご家族に洗濯を依頼
していました。しかし酸素系漂白剤では消毒効果がないという声があがりました。
熱湯消毒も当院では難しい状況です。ご家族に衣類を渡す前にどのような処置を
しておけばよいですか。
(a)
 消毒の前には十分な洗浄が必要です。吐物・便の付着した衣類にどのような
強力な消毒薬を使用しても完全な殺菌はできません。同様に、熱湯で短時間
処理しても殺菌できません。従って、十分な量の水と洗剤による洗濯が大変
重要となります。
 吐物・便の付着した衣類は一度、水洗いをしてタンパク量や病原体量を減ら
してください(この時、洗う人が曝露しないように気をつけてください)。その後に、
漂白剤の入った洗剤で洗濯機を用いて洗濯すれば十分です。確かに、熱湯
での洗濯では化学薬品の使用がなくなるため、環境には優しいのですが、
一般家庭では困難です。そのため、漂白剤の入った洗剤で洗濯機を用いての
洗濯で十分です。

(b)
 ・熱湯消毒が困難な状態なら洗濯を病院側がするべきだということですね。
 ・家庭用漂白剤には塩素系と酸素系そして還元系があります。
  塩素系漂白剤(ハイター)は消毒効果が高いのですが、酸性薬剤を混ぜて
  使用すると塩素系漂白剤に含まれる弱塩基である次亜塩素酸が遊離、分解し
  猛毒の塩素ガスが発生するため注意が必要です。次亜塩素酸を含む漂白剤
  を酸性の溶液中に混じること、すなわち塩素系漂白剤を嘔吐物に混ぜると、
  含まれる胃酸と反応して塩素ガスを発生する可能性もあります。漂白剤に
  つける前に吐物を除去し洗浄することは、塩素ガスの発生を防ぐとともに、
  有機物を除去することにより消毒効果を確保させるためには必要なことです。
  なお漂白作用が強いため、脱色されてもかまわない色や物の衣類、リネンを
  使用されることをお勧めします。
  酸素系漂白剤(ワイドハイター)の代表的なものは過炭酸ナトリウムと過酸化
  水素です。過酸化水素含有製品は、水に溶けると過酸化水素と炭酸ソーダ
  に解離し、この過酸化水素の中から酸素が出て漂白効果があらわれます。
  過酸化水素水はオキシドールとして消毒薬の代表であり泡となった酸素が
  傷口を消毒しますが、衣類や環境の消毒には適しません。
  還元系漂白剤(ハイドロハイター)は過剰な酸化を中和して漂白します。主に
  食品の漂白に用いられますが消毒効果はありません。

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